バージョニングとは、高価格でも買いたいという顧客と低価格なら買ってもいいという顧客を違う集団として扱い、それぞれ異なる価格を付けることである。消費者をグループに分ける価格差別の一種である。
たとえば、ハードカバーと文庫本の購入者である。村上春樹が非常に好きな読書は高いお金を出してでもハードカバーを買う。読みたいけれどそこまでお金を出したくない人は文庫本になるまで気長に待って、安い価格で買う。
ほかにも、映画の劇場公開とレンタルビデオ、ガソリンのレギュラーとプレミアム、オフィスのホームエディションとプロフェッショナルなどが挙げられる。
ディズニーのチケットではそいう意味での価格差別はない。一方、USJのチケットにはブックレットなどの
ユニバーサル・エクスプレス・パスがあり、バージョニングを行っている。ブックレットを持っていれば、いくつかのアトラクションにはそれほど待たずに入れる。高いお金を出してでも並びたくない人と、安い値段で行列に並んでもいい人を分けて、それぞれ違う価格を付けている。