こんにちは!山澤ゼミ2年の平船です。
幼いころ一度は見た事があるであろうディズニー・アニメ。もちろん大きくなった今でも見る機会はあるのではないのでしょうか。ちなみに私は幼いころプーさんのアニメをVHSが擦り切れるほど見ていました。そんな世界的に人気のディズニー・アニメについて書こうと思います。
ディズニー・アニメの原作となった古典童話は、アニメーション映画のストーリーと異なり、残虐で暴力的で、しばしば猟奇的で倒錯的でさえあります。その古典童話をアニメーションにするときに、ディズニーがどのようにどのように変更したのか、そしてどのように夢と魔法と感動を込めたのか…。白雪姫で原作とアニメでの違いを幾つか紹介しようと思います。
①后は差し出された内蔵を食べる
原作のグリム童話からいくと、狩人が白雪姫の肝臓と肺臓だとして差し出した内蔵を継母が食べる。しかし、このようなシーンをアニメーションで再現したらただのホラーである。
②后は白雪姫を三度殺す
実は原作であるグリム童話では、后は白雪姫の殺害を三度はかっている。ちなみに毒りんごでの殺害は三度目の犯行である。三度殺害を企てるというところに、后の白雪姫に対する嫉妬と憎悪の深さを感じる。
③王子は死体愛好者
白雪姫の見せ場といえば、王子のキスによって白雪姫が生き返るシーンである。しかし、このシーン原作では王子が変な趣味を持っているとしか思えないのである。グリム童話では、王子が初めて白雪姫を見たのは毒りんごにより死んでしまった白雪姫が柩の中に入った姿である。ここで王子は悲しんでいる小人たちに譲ってほしいと言っている。お分かりだろうか、王子は白雪姫を愛しているというより、白雪姫の死体を愛しているととれる。どんなに美しいものであっても、普通の人にとっては死体は気味の悪いもの、厭うべきもののはずである。
原作がいかにホラーであるかお分かり頂けたでしょうか。この原作をディズニーはどのように変えたのか。
1つは、残酷シーンもエロティシズムもない、親が安心して子供に見せられる作品にすること、2つ目は、そのうえでラブロマンスに変えるということです。こうして、上の3つはディズニーマジックにより愛と感動の物語に変えられました。
原作を知らずにディズニー・アニメを見ている方は多いかと思います。原作を読み、アニメをまた見て新しい発見や感動をしてみてはいかがでしょうか☆
参考文献
有馬哲夫(2003) 『ディズニーの魔法』 新潮社