ディズニーランドの建物にはさまざまな工夫がある。その一つが「強化遠近法」と呼ばれるものだ。空の上からみると平行な道路でも、道の上に立ってみると、遠くにいくほど狭まって見える。
遠いものは小さく見える。逆にいえば小さいものは遠く感じる。これを利用したのが強化遠近法だ。ディズニーランドのワールドバザールにある建物は、現実の建物に比べて小さい。1階は8分の7、2階は8分の5、3階は8分の4に作られている(
能登路(1990))。
現実の高さより、高くみる効果を狙っている。また、子供にとっては、全体的に建物が小さく感じられ、安心感が得られるとされる。
ワールドバザールの道幅自体も、入口からシンデレラ城に向けて幅が小さくなっていると言われている。
山口(2009)が東京ディズニーランド(TDL)以外の道幅を調べたところ、そいういう事実はないようだ。TDLについては、学生が調べたところ入口の道幅よりお城側の道幅が小さくなっていると報告を受けた。長さまで正確に測ったわけではないので、要確認事項ではある。
ちなみにこうした手法はディズニーランドの専売特許ではなく、
龍安寺の石庭(Japanese→石庭の謎→遠近の謎)にも見られる。土塀が遠くになるほど低くなっており、ディズニーランドの道と同様、空間を広く感じさせるようにしてある。